ニュース記事
今朝のyahooニュースで、「進まぬ職場のメンタルヘルス対策、管理職の対応が企業の損失を決定づける」という記事がありました。
みなさんにも読んでいただきたいと思い、URLをリンクしています。
この記事のポイントは、1)部下のメンタルが気になったら医療者につなぐ、2)メンタルヘルス対策は労働環境の要因と個人の性格や特質を総合的に考慮する必要がある、という点であると思います。
私は以前から思っていましたが、ストレスチェックをしても、そのあとの面談がなければ改善はないと思います。現在のストレスチェックでは、結果が悪かった人自身が、面談を希望した場合のみ産業医なり産業保健師が面談するというものです。しかし結果が悪くても、相談するところまで行動に移せる人は少ないのではないかと、経験からも思います。
リワークプレイスの取り組み
私はリワークプレイスの取り組みの中で、できれば全員面談をしたいとお話をしますが、それは全員面談の効果が絶大だからです。
全員面談であれば、結果が悪かった人も「自分だけ特別な面談」という意識がなくなり、面談を受けやすくなります。
また全員面談からは個人のパーソナリティだけでなく課内、会社の組織全体の問題も把握できます。
先ほどの記事の内容は、まさにリワークプレイスが実践してきた活動そのものです。
うつ病による企業の損失をなくしたい!と考えるのならば、一度は全員面談をして、個人・課内・企業全体の組織の問題を明確にし、そして対策を練っていただきたいと思います。問題(犯人)をみつけないことには、いつまで経っても改善は進みません。
リワークプレイスの保健師が一番アピールできるところは「面談」です。わが社の保健師たちは、実に社員さんの心に寄り添うのが上手です。だからこそ成果があがるのかもしれません。
私はこの記事を読み、全社員が心身ともに元気に働いてほしい、うつ病による会社の損失をなくしたいと真剣に考えられるのであれば是非、わが社の保健師の面談を受けていただけたらと思いました。
改めての思い
以前、1月18日に「働く人を守る」改めて心に誓った日というテーマでブログを書きました。
社内の人間関係からうつ病に罹患した知人の弟さんのことを書きましたが、先日、彼は亡くなりました。享年40歳代なかばです。子どもたちは、まだ大学生です。彼は自殺とかではなく、うつ病からアルコール依存症になり肝機能の悪化により命を落としました。初期治療が遅かったことや、そのあとの医療的介入にも問題があります。しかし、始まりは社内の人間関係からのうつ病です。周囲のみなさんの努力もあったと思いますが、それにしても何とかならなかったのか・・・悔やまれてなりません。
彼は希望に満ちて望んだ会社に入社しました。私はそのときに一度、お会いしましたが、少年野球のコーチもしているスポーツマンでした。彼のような人を二度と出したくない。そう思います。
我々は経営者の方々に、必ず「よかった」と思ってもらえる仕事をしたいと思います。