認知症予防

認知症患者の現状

私も50代になり、最近は少々認知症が気にかかるようになりました。

TVや雑誌の記事で「認知症」とあると、つい目を通します。

内閣府の高齢化の状況調査によると、平成37(2025)年には65歳以上の認知症患者数が約700万人に増加すると言われています。これは5人に1人が認知症ということになります。

認知症は予防が大事、そのために気をつけることは

罹患すると完治は難しいといわれる認知症だけに、なによりも予防が重要になります。

では罹患しないために、どのような生活を送るとよいのでしょうか。

認知症とは「記憶障害」と「知的障害」の損失といわれている病気ですが、主には「脳血管性」と「アルツハイマー型」の二つに分けられます。

 「脳血管性認知症」は、脳梗塞後に起こりやすい認知症のため、予防の基本は脳梗塞などの病気を起こさないことと共通しています。

1.肥満を予防するために摂取するカロリーに気をつける。
2.たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルの栄養バランスの良い食事をする。
3.脳梗塞の発症には、高血圧が関係している場合が多く、その高血圧予防のために塩分を減らす食事を心がける。塩分の取り過ぎは脳の血管を傷つけることにつながります。脳の血管のしなやかさをキープするためにも減塩が大切です。

普段から薄味に慣れておくこと、血液中のナトリウムを排泄する働きのあるカリウムを多く含む野菜や果物、海藻類を摂ることも予防につながります。

4.糖分を控える。糖尿病は脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めます。そのため普段から、甘いお菓子やうどん、パンなどの炭水化物は一機に血糖値が上昇するため血糖のコントロールができなくなります。食べる順序としては、野菜やきのこ類、海藻類から摂取し、一機に血糖値が上昇するのを抑えます。

認知症予防となる食品

さばで予防
さんま、あじ、いわし、さばなどの青魚には、オメガ3脂肪酸のDHAやEPAが多く含まれており、DHAは記憶力や判断力を高めるといわれており、アルツハイマー型認知症の予防になると言われています。

緑黄色野菜では、ほうれん草、小松菜、豆類では納豆、枝豆、空豆、キノコ類、果実類ではいちご、キウイ、オレンジには葉酸が多く含まれています。この葉酸はビタミンBであり、不足するとホモシステインという動脈硬化を進行させる物質を増やします。ホモシステインはアルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβの働きを強めます。

ポリフェノール効果が期待される赤ワイン、ウコンや緑茶、コーヒーも予防につながります。

認知症予防となる生活

生活のなかでは、よい睡眠を取ること、頭と指先をつかう囲碁、将棋、麻雀、チェスなども高度な認知機能が必要なため、脳が刺激され効果的といわれています。

また私のお勧めは料理です。

料理は脳の前頭前野の活性化を誘起する可能性もあると言われています。献立ができあがるまでには、食材選びといった準備段階から、調味料の分量、切り方、煮る時間、盛り付け、片付けまで、複数の作業を同時に行います。また立ち仕事のため身体機能も使います。私の母は料理が趣味ですが、母の味付けが美味しいと感じるうちは、認知症ではないのかなと思っています。

保健師 新谷